今月の話題
2002年11月
困ったものです

最近のトラブルと対応
発表月日 船名 トラブル概要
10月25日 エレーション号 右舷アジポッドシステム故障
10月21日 ブリリアンスオブザシー号 左舷ポッド推進モーター故障
10月8日 オリンピアボイジャー号 座礁事故
8月5日 スタテンダム号 火災
6月末 セレブレーション号 推進装置故障
6月末 インスピレーション”号 推進装置故障
ポッド推進システム
どんなトラブル?
過去、セレブリテイクルーズのインフイニテイ号などではベアリング部の損傷が有りました。

このために、今もこの推進システムに信頼感を持てずに採用していない船社もありますが、このシステムこそがクルーズ業界から発達し今では幅広く商船にも採用されようとしている画期的な推進システムなのです.。

大型化、高速化する上で特筆すべき革新的新技術はまずポッド推進装置である。従来のクルーズ船で最良の推進システムといえば電動推進だったが1998年カーニバルクルーズのイレーション号70,367総トンに初めてアジポッドというこのシステムが使用されると業界に大きな驚きをもって迎えられ現在、新造船の多くがこのシステムを採用している。
なぜにこのポッドシステムが革新的なのかその特徴を以下に列記する。


(イ)プロペラ−、舵システム、スターンスラスターと3つの働きを兼務。
(ロ)定点360度回転さえも可能で侠水道や浅い港内などで特にその効果を発揮。 
(ハ)クルーズ船にとって最も考慮すべき振動、騒音を軽減。

(ニ)洋上で40ノット、港内で30ノットの横風下でも操船が可能。
(ホ)13万8千総トンの船でさえ前進25ノット、後進17ノットそしてサイド3ノットでの推進が可能。
(へ)ある程度の船速がないと従来の船では舵は効かないがこれはたとえゼロのなっても操船が可能。
(ト)燃費が従来のプロペラ−に比べて10−15%改善。


この装置の出現で巨大船がどのような海況、港湾状況下でもタグボートなどのアシスト無しで安全にすばやく運航できるようになったのである。

又、プロペラシャフトが不要となり船体の有効活用つまり旅客スペースを増やすことが出来るなど船の基本デザイン設計にすら大きく貢献した。建造中のクイーンメリー2号もディーゼルエンジン4機+ガスタービン2機組み合わせで合計出力14万馬力、この2/3の出力でもってマーメイドTM型ポッド推進システムを駆動させて最大速力29.6ノットの速力を出す。

ポッド推進システムって従来と何が違っていて、どこがすごいのか?

海運経済学会、最新の論文”状況変化の中でのクルーズ業界の経営課題”より抜粋
このような場合
船客はどうなる
1)乗船していた場合:船社によっても違いますが次に同じクルーズ会社のクルーズに参加するときの割引権利(25%、50%)をもらうケースが多いようです。また、乗船中の金券がプラスされたりします。勿論、遅延などの場合はホテル、航空機代金も船社が用意するケースが一般的です。

2)乗船直前予定クルーズがキャンセル:良くあるケースでこの場合も上のケースとほぼ同じです。違いは代理店を通じてキャンセルが出来払い込んだ全額をバックしてもらえる事です。
3)少しゆとりがある場合:2)と同じくキャンセルで全額返金されますが次回割引などは%が縮小されたり乗船中の金券20ドル-100ドル相当がもらえる程度です。

結局、よほどのひどい目に会わない限り船客第一の考えから船客にとって損が発生する事はありませんし、むしろ満足してもらえるようにプラスアルファされラッキーと考える方々もあるかと思います。
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