2002年6月
以前の船名”ウエステルダム”号と聞けばもうお分かりのことでしょう。そうですオランダアメリカラインから買収し今年の3月23日にジェノアに回航され、ドックで500万ユーロものお金をかけて改修工事をした後に4月27日正式にコスタクルーズのメンバーとしてジェノア発ギリシャ向け11日間の航海、カナリ−諸島クルーズをした後5月19日にはアムステルダムに入り本格的に始まる北欧クルーズに備えました。
コスタヨーロッパ号
右の写真はオランダアメリカライン時代のウエステルダム号ですが黒い船体に白い居住区と鮮やかなコントラストでアラスカやカリブでもおなじみの船でした。これまでの643航海で100万人もの船客を乗せています。
本船の要目
全長:243.23m、幅:29m、喫水:6.5m 総トン数:53,872トン、旅客数:1,744名、クルー数:615名、オーシャンビューキャビン467室で速力:22ノット
略歴
1986年:メイヤーベルフト造船所で当初
”ホメリック”号として建造。
1988年:11月 12日オランダアメリカラインに移籍。
1989年:大型化、改造工事完了し再就航。
2002年:3月10日コスタクルーズへ移籍
”ホメリック”号
なぜウエステルダム号が今月の船?
これには本船の過去を知る必要があります。下に略歴を掲載していますが1986年建造時の船名は”ホメリック”号で写真を見てもウエステルダム号?と思うほど違います。つまり大幅に改造されたのです。
調べて見ると実は オランダアメリカラインにとっては最初で最後の経験であると同時にこの工事は2つに分割し中に約39mもの船体ブロックを挿入すると言うものでクルーズ業界でも記録となっています。
これにより総トン数は13,872トン増加し53,872トン、全長も約39m伸びて243.23mへ、そして旅客数も1,494名に増加されたのです。
改造工事のハイライトは800席のアドミラルショーラウンジの設置でイクスポーラーラウンジ、オーシャンバー、図書館、カードルーム、などが新たに付け加えられた部分です。加えて約200万米ドルもの17,8世紀の装飾書画骨董類が飾られました。その中には1634年にロッテルダムで作られ艦船に搭載されたこともあるブロンズ製の大砲も入っています.。
つまり、これまでの乗船客数100万名達成を思いであるオランダに戻りこれから新たにコスタクルーズの船として再出発するのです。,
コスタヨーロッパ号はこれからの夏場ノルウェーフイヨルドや北極圏クルーズを行い9月、10月にはギリシャ、スペインクルーズなど暖かい地中海に戻ります。
カリブ海のウエステルダム号